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内野隆文「肖像」

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作家:内野 隆文
作品名:「肖像」
年代:2022年
技法:古い紙にアクリル
イメージサイズ:19.3×11.8cm
額サイズ:28.5×21×3.8cm
サイン:有
附属品:額

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内野 隆文 Takafumi Uchino

嫌なことがあった日。
美しい音楽を聴いた日。
知らなかったことを知った日。

そのとき感じた強い気持ちも、
やがて薄れてバラバラになり、
色褪せた破片となって青暗い泉の底に降り積もっていく。

遠い思い出に流れる音楽のようにゆっくりとそのカケラが集まって、
ポツリポツリと水面に浮かんでくる。

意味を持たなかったカケラが、意味を持たない絵らしきものとなって。

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「肖像」シリーズについて

肖像は、かつてどこかに存在したかもしれない者たちの残影である。

時を経てその存在した事実が薄らいでいくように、時代も地域も、ときに性別すら不明瞭にした。
その人物を知る術はもはや無いが、彼らは皆、静かに凛とした佇まいを永遠に守っている。

古典的宗教画がイメージの土台にあり、それは1人の聖人が描かれた小さな板絵である。
誰かが大切に所有し、その家族が数百年にわたって祈りをささげてきた。
板は反って亀裂が入り、絵具は色褪せて所々剥がれている。
しかし聖人の美しさは褪せることなく、むしろ長い年月を耐えいっそう美しく、朽ちてなお崇高である。

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1800年代ドイツの活版印刷による古い本のページに着彩した作品です。

煙のような柔らかな筆触と、控えめに輝く金色。
ところどころに浮かび上がる古書の文字が、作品に味わいを持たせています。

側面は赤茶、表面がゴールドの額を合わせました。
赤茶色の下地がほのかに透けて見える金箔仕上げと、虫喰い跡や縮みなどのアンティークを意識したこだわりの加工が施された上質なフレームです。
ベースに黒い布マットを使用し、作品を浮かせる仕様でセットされています。
額は、作品のイメージを元に制作した、嶋田製作所によるオリジナルフレームです。

壁掛けが基本ですが、棚などに立て掛けて飾ることもできます。

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撮影の都合上、実際の色味とは若干異なっている可能性があります点、ご了承ください。
ご利用中のディスプレイ端末によっても多少の差異が生じるかと思います。

ご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。

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